先週末の春の嵐は、満開だった桜の花を散らせてしまいました。
私は、このシーズンの桜の花が余り好きではありません。
この時期に、はかなく終わった恋を思い出し切なくなってしまうからです。
私にとって桜色は、涙ににじんだ薄いピンク‥
ところで、
人が好ましいと思う方向に色を記憶し、
イメージする傾向があるということを知っていますか?
例えば、桜の花びらを手の平の上でよく見てみると
ほとんど白に近い薄いピンク色です。
しかし、記憶の中の桜の花の色はもう少し濃いピンクではないでしょうか?
人の記憶の中では実際の色よりもその色味が強調される傾向があります。
一般的には、明度(明るさ)も彩度(鮮やかさ)が実際よりも強調されるのです。
桜はピンク、リンゴは赤、バナナは黄色‥
このように、記憶のなかのイメージの色を「記憶色」といいます。
これはもともと写真の世界の言葉で
最近はデジタルカメラの画質に関連し使われることもあるそうです。
被写体の色を印刷したり、調整したりするときに
被写体のままの色にすると人が記憶している・イメージしている色(記憶色)より
暗くなったり、くすんで見えたりします。
印刷や写真の世界では、被写体の色は人の記憶色に合うように
少し鮮やかな色に調整するのが通例となっているようです。
他にも、
日本人は、肌の色を実際より明るく、色白に記憶する傾向がようです。
「色の白いのは、七難隠す」と言うことわざがあるように
日本人は、肌色が白いほうが好ましいと思う傾向があるのでしょうか‥
顔色をコントロールするファンデーション、
素肌に着用する下着やストッキングも
やや薄めの肌色を購入してしまうのもそのためです。
ナチュラルに肌色に合わせたい時、
ファンデーションやストッキングの色は
少し濃いと思うぐらいの肌色を選ぶといいでしょう。
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