2013年6月20日木曜日

2013年春夏街頭着装調査報告レポート完成

ゴールデンウイークに東京と大阪で3000人を写真撮影しました。
10代後半から60代まで9世代に分類し
ファッションテイストを分析したレポートです。


ホワイトパンツ、着こなしでわかるファッション年齢

今シーズンは、真っ白なパンツが大流行!!
どんな色とも合うし、カジュアルでもキレイ目スタイルでも着回しが効くことから、
若い女性はもちろん年代の高いマチュア世代まで、幅広い年代層に支持されています。
人気の白パンツですが、着こなしが難しいアイテムでもあります。
まず、白を着る場合にはいろいろな注意が。
下着が透けてしまいがちな点をどうするか、
膨張色で太って見える点をどう解決するか…などなど。
自然な黄ばみや汚れが目立ちやすさなどで、お手入れも大変です。

とにかく一筋縄ではいかない白ですが、
できれば気軽に着たいもの。
では、どうすればいいのか?について考えてみました。

まず「透け」問題。
最近では防透素材など透けにくい素材の開発が進んでいるため、
素材を選ぶことでクリアできそうです。
今シーズン人気のホワイトデニムのような厚地の生地を使ったアイテムを
選んでもいいでしょう。

「白は膨張色である」という点に関しては、
丈が長めのトップスを合わせると体型がカバーできます。
チュニックやロングシャツのほか、ペプラムデザインのトップスもおすすめです。

「汚れ」に関しては、汚れが付きにくくなる防汚加工が強い味方に。
防汚加工の素材を使った白パンツであれば気軽に楽しめます。
最近は手持ちの服に防汚加工をしてくれるクリーニング店もあります。
新品のパンツに防水スプレーを吹きかけておけば、撥水効果で汚れにくくなります。
(※まず、防水スプレーを使用しても痛まない生地かどうか確認してください)

ここ最近の白パンツ人気の背景には以上のような素材の進化と
着こなしテクニックのボトムアップがあるようです。
そして、人気をさらに盛りあげたのは
ファッショントレンドがユル目から一気にキレイ目へと変化したことでしょう。

最後に、白パンツの着こなしから分かるファッション年齢についてお話しします。

まず、比較的に若い女性ですが、
丈が長めのスキニーパンツやスリムパンツを白にして
トップはコンパクトにまとめ、ヒールの高いサンンダルを合わせています。
ボトムの白の分量を多くして、脚長スタイルにする傾向が強いようです。

対して、アダルトは丈が短めのクロップドパンツか、
巻き上げてロールアップにした着こなしが目立ちます。
トップには、腰回りまで隠れるチュニック丈のシャツやカットソーをコーディネート。
白の配分は少なめにする傾向が見られます。

トップとボトムのバランスを比率にすると(全身が10として)、
ヤング・キャリアはトップ3~4に対してボトム6~7の比率となり、白を強調。
ミッシーミセスは、トップ6に対してボトム4となり、白は強調したくない。
トップとボトムのバランスが世代によって変わるのは、世代による体型の違いがひとつの理由でしょう。
加えて、ファッションに対する冒険心の有無もあるような気がします。

アダルト世代の人もヤング・キャリア世代の比率の白パンツファッションに
挑戦してみては? 新しい発見があるかもしれません。


2013年6月10日月曜日

近頃のファッションショー考

〈走行中の地下鉄車内でファッションショー!?〉

先日、大阪市は、市営地下鉄御堂筋線でファッションショーを開催すると発表。
大阪の地下鉄開業80周年と大丸梅田店30周年の記念事業として
7月7日の七夕に共同開催。
実は、30年前(昭和58年)にも市営地下鉄開業50周年記念イベントとして
ファッションショーが開催されたことがあったそうです。
当時の様子を見ると、車内の通路に敷かれた赤絨毯のランウェイを
モデルが颯爽とウォークしていました。

過去、2010年には東京メトロ副都心線の渋谷駅でも
線路(!)をランウェイにしたファッションショーがありました。
題して「shibuya 1000 collection」。
渋谷駅地下コンコース一帯で開催された「shibuya 1000」という
イベントの関連行事だったとか。
当日は他線での事故の影響もあり、開催時間が遅れたりと
なかなか大変だったようです。
御堂筋線のショーはスムーズに開催されればいいな、と思います。

今回、ショーの会場となるのは全10両編成のうちの2両で
ショーの間、電車は「新金岡~梅田間」をノンストップで臨時運行。
その名も「チカテツ コレクション」で「パリコレ」ならぬ「チカコレ」!
今年トレンドの水着や浴衣を着て車内の通路を歩くモデルを
座席シートから間近で観られるのがおもしろい。
観覧者は女性限定で、事前(6月21日まで)に申し込んだ中から40組80人が招待されます。
雑誌の読者モデルほか、人気モデルの登場も予定されているみたいです。
興味のある方は、大阪市交通局ウエブサイトをチェックしてみては。

最近、大して話題になるようなコレクションがない中、
ユニークな場所で開催されるコレクションがちょっと気になります。
ほかにも、いろいろあるのでいくつかご紹介します。

〈最近盛んな「寺活」!?〉

3年前には横浜市内のお寺で
フェアトレード衣料のファッションショーが開催されました。
地元の大学生が企画しモデルも大学生。
本堂のど真ん中でポーズを決めたというのだから、斬新!

〈お座敷ファッションショー〉

高松市では無形文化財・高松城内の「披雲閣」と呼ばれる大広間での
ファッションショーは2007年から毎年開催されています。
お座敷にランウェイが設けられ、モデルはハイヒールでウォーク。
それを観客はあぐらをかいて鑑賞するというのが、実にユニーク。

他にも、古民家で、田んぼで……などなど。
ファッションとは縁が無さそうな場所で開催されている最近のファッションショー。
ファッション・服を売るというよりお祭り・場を楽しむイベントに変化しているようです。
個人的には、先日、私が訪問した金比羅の古い歌舞伎座(金丸座)なんてのもいいと思うのですが。

実際、儲からないファッションショーって運営が大変だと思うけれど
新しい形で人が集まる場になっていけば話題にもなるし、

ファッションを盛り上げる起爆剤になるかもしれませんね。